疲れがとれない、イライラする、肩こりや腰痛がある、脚がむくむ、食べる量は少ないのに体重が増える……
そんな状態が続いていませんか?
それは代謝が落ちているせい。
代謝が落ちていると体の中の循環がうまくいかず、体の隅々に必要な栄養や物質、エネルギーが行きわたらないため、疲労や肥満、こりや冷えなどさまざまな不調の原因にもなります。
そんな代謝の良し悪しをコントロールしているのは、実はふくらはぎなのです。
健康のカギは血の巡り

血液は体内を循環することで、全身の細胞に酸素や栄養を運ぶ役目を果たしています。
もし血液の流れが滞れば、全身のあらゆる組織が活力を失い、あらゆる病気の発症につながる可能性があります。
くすみや肌荒れなどの大きな原因と言われているのも血行不良です。
血管には動脈、毛細血管、静脈があります。新鮮な酸素と栄養素をたっぷりと含んだ血液は、心臓のポンプ作用によって動脈へと押し出され、そこから毛細血管に回って、細胞に必要な酸素と栄養素を供給していきます。その一方で細胞から二酸化炭素と老廃物を回収し、古くなった血液は静脈を通って心臓に戻っていくしくみになっています。
心臓から押し出された血液は、全身をめぐって、再び心臓へと戻っていかなければなりません。ここで大事なことは、心臓には血液を動脈内に勢いよく押し出す働きはするけれども、全身に送り出された後の血液を吸い上げる力までは持っていないということです。
では、心臓から押し出された血液は、いったいどのようなしくみで心臓へと戻っていくのでしょうか?
第2の心臓

下半身の血液が心臓に向かって流れることができるのは、
ふくらはぎとその周囲の筋肉が収縮と弛緩をくり返すことで血管に圧力をかけ、
ポンプの役割を果たしてくれているからなのです。
血管を搾りながら血液を押し進めていくその筋肉の働きは、まるで乳搾りのようであることからミルキングアクションとも呼ばれています。
健康のためには大事にしなければならないふくらはぎですが、
実は大事な箇所でありながら、とても冷えやすく、冷えを感じにくい箇所であるという特徴があります。
ふくらはぎは冷えると固くなります。
これは筋肉が凝り固まるためで、血液がうまく流れなくなってしまう原因となります。全身の血流が滞ると代謝の低下につながります。
そのため、ふくらはぎの状態と全身の健康状態は関係しており、
ふくらはぎがパンパンに硬かったり、冷たかったり、
はたまた、柔らかすぎて弾力がない人は、全身の機能が落ちている可能性が大ですよ。
ふくらはぎのセルフケア

ふくらはぎは血液だけではなく
リンパ液を身体にめぐらせるポンプとしても機能しています。
老廃物を運ぶ役割のあるリンパ液の流れが滞ると、
むくみやコリにもつながってしまいます。
大事なのは日頃から「揉むこと」「温めること」を習慣化することです。

血流の促進は上から下、リンパの流れ促進は下から上
また、息を吐くことで筋肉はゆるむので、押す時は息を吐きながら行うのがポイントです。
ちょっと痛いけど気持ちいい”強さが、筋肉の内部に届いている強さの目安です。
特に痛いと感じるところやしこりのあるところは、強く押すのではなくじっくり丁寧にもみほぐしましょう。
リンパマッサージをする際には、下半身のリンパ液が流れ込む一大ステーションであるそけい部(また)もお忘れなく!
マッサージオイルやクリームを使うことで、肌に対する摩擦を減らすことができます。
好きな香りのものを選んで使うことで、リラックス効果を得ることもできるでしょう♪
ふくらはぎを温める
手っ取り早いのはやはり入浴です。
もんだだけでは届かない深層部の血流がよくなるので、夏でも冬でも常におすすめです。
できるだけ毎日入ることを習慣化してほしいくらいです。
(入浴に関する効果に関してはこちらも参照してみて下さい。)
40℃ぐらいの熱めのお湯を張り、15分つかりましょう。これで、短時間の入浴でもふくらはぎの筋肉の奥までしっかり温まります。
現代人はデスクワークなどで同じ姿勢を続けることが多かったり、運動不足気味で日常的に血行が悪くなりがちです。

全身の血行が良くなれば、たくさんの不調が解消されるはず!
ぜひ、自分の体のケアを日常的な習慣にしてください。