体内美容

薬膳カレンダー【4月】

春の花を楽しむ女性

4月とはどんな季節か

桜
日中はポカポカと暖かく、進学、就職、引っ越しなど、新しいライフイベントが押し寄せる4月。

緊張の日々を送る方も多いのでは?

4月は環境の変化を迎えて自律神経の働きが悪くなったり、なんとなくな不調に悩まされる人が多い時期。

長い冬が終わって少しずつ芽吹き始める新緑のように、暖かくなると私たちの身体の新陳代謝も活発になります。
新しい細胞生成へと一気に体が動き始めます。

それをコントロールしてくれるのは五臓で春に属する「肝」、肝臓です。
そのため、この時期は健康な人でも肝臓に負担がかかりやすくなります。

4月に不調になりやすいのはどこ?

情緒

元気、嫌気、気落ち、文字通り気持ちを表す「気」は気の巡りと結びついています。

気の巡りがスムーズであれば精神を安定させることができるだけでなく、気持ちが朗らかになります。
気持ちがほぐれてリラックスできれば、良質の睡眠を確保できるだけでなく小さなことで落ち込むようなことも減らすことができるでしょう。
負の感情が関わるものを調節するのは肝だけだともいいます。

目や鼻

春は、実は目と深い関係があります。

春=木(に属し)=(五気は)風で、=(関係の深い臓は)肝で、肝は目に開竅(かいきょう)し、華は爪にある、

という考えかたが五行学説にあります。

春の大気の流れ、風が連れてくるものは、植物の種、鳥、蝶、いい気分♪

からのウイルスや細菌、花粉や黄砂、PM2.5・・・(◉◞౪◟◉`)
これらによって不調に陥る時、風のことは風邪(ふうじゃ)と呼びます。

目に見えない風は、口や鼻、目から体内に入ります。
肝が弱っている方は、まず目がダメージを受けることになるでしょう。
これは目は肝血(かんけつ)を頼りとして機能しているからです。
しょぼしょぼ・・・
チカチカ・・・
こういった目の不快感は多くの場合が肝血(かんけつ)の不足によるものです。

4月の食材選び

食材に気を遣う女性

4月は気温の変化が激しく、新しい出発の時ということもあり、体調をくずしやすい時期です。

そのため不安定になりがちな心とからだをリラックスさせ、体力を補い、緊張したからだの血行をよくする働きのある食材がオススメ。

「涼」性の食材で陰を養い、「酸」味で肝機能を養うと良いでしょう。

アスパラガス:涼性
アスパラガス

アスパラガスは「清熱滋養」の作用(体内の余分な熱をさまし炎症を抑え、かつ身体の栄養となるという意味)があります。カロチン、ビタミン類、食物繊維を豊富に含み、栄養価に優れた野菜のアスパラガスは、中国でも昔からさまざまな民間療法に使われてきました。
高血圧、心臓や肝臓の疾患、動脈硬化などの症状の緩和に、また湿疹や便秘の改善にも効果があるといわれています。
ビタミンの損失を避けるために加熱しすぎないのがポイントです。

黒ゴマ:平性

黒ゴマ
肝と腎に入り潤すので、足腰がだるい・耳鳴り・ほてり・めまい・頭痛・不眠・寝汗などの症状の改善に効果を発揮します。また、血を補い精を増やすので貧血にも◎。
表皮を割らずに食べるとそのまま体外に排出されてしまうので、すり鉢やミールを使って磨り潰してから摂るといいです。

春菊:平性

春菊
爽やかな香りが食欲を促し、精神を落ち着かせ気分をリフレッシュさせてくれます。

食物繊維、ビタミン、ミネラルに加え抗酸化作用のあるベータカロチンも豊富に含み免疫力向上に役立ちます。

春ゴボウ:涼性

春ゴボウ
肝の熱をさまし、喉の炎症を緩和する効能があります。
豊富な食物繊維で便秘も改善でき、肌の老化を防ぐポリフェノールの1種である「サポニン」も豊富に含んでいるので、美容にもとっても良い効果をもたらしてくれます。また、サポニンには血流を良くする効果もあり、冷え性の改善も期待できるでしょう。

しじみ:寒性

しじみ
熱を冷ましてむくみや排尿異常を改善し、血を補う効果があります。
貧血や精神安定、動悸、不眠にも効果があると言われており、しじみに含まれるタウリンは肝機能を向上してくれます。歓迎会など、飲み会が続く時期には特にオススメです。

クコ:平性

クコ
肝機能を高めて老化を防止する効能があります。視力減退、疲れ目に有効で、貧血を予防してくれます。女性の美容に嬉しいビタミンや鉄分、カルシウムも豊富で、精力減退にも効果的なので、男性にもオススメです!
甘味がしっかりあるので、そのままおやつとしても食べやすいと思います。

豚レバー:温性

レバー
ビタミンや、鉄分、人体に必須のミネラルであるセレンを多く含む栄養豊富な食材であり、肝の働きを助け、血を補ってくれます。

摂取することで、日頃顔色が白くなりがちな人は頬に赤みが戻ったり、眼精疲労が緩和される効果に繋がっていきます。
生理の出血が少ない方にもオススメです。

※体を温める性質のものを「温性」、体をやや冷ます性質のものを「涼性」、体を冷ます性質のものを「寒性」、どちらでもないものを「平性」と記載しています。

西洋医学的にみると肝臓は、よく「沈黙の臓器」と呼ばれて、不調があっても

なかなか気が付ける症状として中々表に出てこないという特徴があると言われています。

中医学でも似たような認識を持っていますが、そこにプラス肝は陰陽のうち陽が強くなりやすい臓だと言われています。
辛抱強く逞しいけど、不調を来すとまず情緒に影響して興奮しやすく怒りっぽくなるということです。

日々の生活の中で、自分の身体や心の小さな変化を見つめてみましょう。

皆さんが春を快適に笑顔で過ごせることを祈っております。




 

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